各社2年縛りの廃止へ。ソフトバンク・ドコモ・au・UQの今後の契約方針

総務省の規制で2年縛り見直しのが必要となった各キャリアが、続々と2年縛りの緩和案をスタートさせています。

更新月以外の解約は解約金が高いからと、時期を見計らっていたユーザー流れも大きく変わろうとしています。

ここでは、スマホ契約の2年縛り廃止への各社の動きと、2年縛り廃止に関する注意点をご紹介します。




回線契約の2年縛りが廃止へ

回線契約の2年縛りについて各社動き出している今、まずは2年縛りについて内容を振り返りつつ今後の流れをチェックしていきましょう。

改めて”2年縛り”について振り返る

2年縛りとは一般的に、回線契約に対するものとして使われています。

2年契約開始のカウントは各社によって多少差異はあるものの、基本的には契約開始月の翌月を1ヶ月目として2年間の間に解約をすると、約1万円の解約金が発生します

もともと回線契約の2年縛りは、2年契約を結ぶことで月額料金を安くすることができるといったメリットを元に訴求されていました。

あくまでも契約方法の選択肢の一つであったはずが、2年縛りなしの料金プランだと月額料金が高いため、必然的に皆2年縛りを選択せざるおえない状況でした。

そのため以前から2年縛りは囲い込みではないかと批判を浴び、常に携帯業界の中でも契約に関する大きな課題言われていました。

解約金が発生しないのは更新月に解約した場合のみ

以前は2年契約満了月の翌月1ヶ月を更新月としていましたが、その後更新月を各社2ヶ月間に拡大。2019年4月には各社3ヶ月間へとさらに期間を拡大しました。

2018年総務省が2年縛りの見直しを要求

総務省は2018年6月6日に、ドコモ、au、ソフトバンクの大手携帯キャリアに”2年縛り”について見直し対策を講じるよう要求しました。

これらはMVNO含め全ての事業者の間で公正な競争を促進するための指導であり、さらにユーザーの使用量に合わせた料金プランの適正化も求めていました。

料金プランについては、皆さん既にご存知のように今年の5月下旬から各社新料金プランを打ち出し、ユーザーによっては最大で4割の値下げになったと言われています。

2019年のいつから廃止になるのか

気になる廃止がいつからなのかという点ですが、まず2019年3月に政府が、電気通信事業者法の改正法を閣議決定した内容が下記になります。

  • 2年縛り・4年縛りの廃止
  • 端末代金・通信料金との完全分離
  • 端末割引などのセット販売の禁止
  • 代理店の登録制度

上記内容と合わせて、実は総務省は既に施行日を”2019年10月1日”と提示しています。

各社遅くとも2019年10月1日までには、新しい契約方針をスタートすると見られています。

2年縛りの廃止へ、各社の動向

では早速各社2年縛りに対してどのような動きになるのか、ご紹介します。総務省は2年縛りの廃止を求めていますが、どうやら完全廃止とは言い切れないようです。

ソフトバンクは2年縛り廃止を決定

ソフトバンクでは9月13日に2年縛りを廃止した新料金プランを導入し受付を開始しました。従来のプランはこれに伴い9月12日に新規受付を終了します。

新料金プランとはいっても2年縛りが廃止となったのみで、これまでと内容は変わらない。

しかし10月1日以降に端末価格の割引も制限され割引上限が2万円までとなるため、端末購入も合わせて行うことを考えると総合的には高くなってしまう可能性があります。

また、「半額サポート+」といった新しい端末購入のサポートプランを選択することも可能になります。

しかしサポートを満額受けようとすれば、いつでも解約するといった気軽な選択はできません。

今回2年縛りの廃止となったのは、あくまでも回線契約に関する部分のみであることは念頭に置いておかねばなりません。

旧プランからの変更は更新月以外でも可能

旧プランから新料金プランにプラン変更する場合は、特に更新月以外でも行ったとしても解約金はかかりません。もちろん新プランから旧プランに戻すことはできませんのでご注意ください。

▼ソフトバンクでは初めてスマホを持つ方におすすめのプランも提供しています。気になる方はぜひチェックを。

ソフトバンクの「スマホデビュープラン」初心者向け解説書

2019.06.15

UQモバイルも2年縛り廃止へ

UQモバイルもソフトバンクと同様に2年縛りの廃止を決定しました。合わせて10月1日から新料金プランの受付も開始します。

現行の料金プランだと、2年目以降キャンペーンや割引の終了に伴い月額料金が上がっていましたが、新料金プランはずっと変わらず同じ料金で使い続けることができます。

プラン変更の予約受付は9月24日から開始します。また、スマホの分割払いの回数も36回払いが選択できるようになります。

ドコモはdカード保有者のみ解約金なし

ドコモは2年縛りの解約金に対して2通り方法を発表しています。

  • 発表予定の新料金プランにてdカード保有者のみ2年縛りを廃止
  • dカード保有者以外は2年縛りは現状維持、解約金を1,000円に減額
dカードを保有するという条件は伴いますが、2年縛りは廃止となります。

またdカードはdポイントを貯めやすくなるといったメリットがあり、2年縛り廃止の新料金プランと共にdカードを訴求する目的があるのではないかと言われています。

dカードを保有していない方は2年縛りはそのままですが、解約金が1,000円なので今まで約1万円かかっていたことを考えると非常に安くなりました。

MNP予約番号発行手数料より安いので、ドコモにとってあまり解約防止の抑止力にはならないのではないでしょうか。

また新料金プランの詳細は、10月に新規参入する楽天の料金プランがどのようになるのか動向をうかがっているようでまだ内容が確定していません。もう少し情報を待ちましょう。

▼ドコモの2019年5月から提供されている現在のプランはこちら。

ギガホ・ギガライトは本当にお得?4割値下げのドコモ新料金プラン

2019.04.26

2年縛りなしプランと解約金減額のau

auでは10月1日以降6種類の新料金プランの提供開始が決まっています。

その新料金プランに対して、2年縛りあり/なしの選択が可能になり合計で12パターンの料金プランが選択できるようになります。

2年縛りありのプランを選択すると、2年縛りなしのプランより月額料金が170円安く利用でき、もし更新月以外で解約しても解約金は1,000円に減額となりました。

短期で解約予定のある方は2年縛りなしのプランが使い易いかと思いますが、1年以上使うのであれば1,000円の解約金を払う方がトータル安くなります。

料金プランに関しては非常に選択肢が増え、自分の使い方にあったものをしっかり選択し易くなったイメージです。

端末購入のサポートを利用する方は注意

auはソフトバンクのい「半額サポート+」と同様の仕組みである「アップグレードプログラムDX」も提供も発表しました。本プログラムは対象端末の代金を分割48回払いにすることで、25ヶ月目移行の機種変更の際に残りの端末代金の支払いが不要となるものです。

ソフトバンクと同じく満額サポートを受けようとするならば、2年の契約維持のうえauで引き続き機種変更する必要があります。そのため短期解約を予定している方にはおすすめできません。この先も長くauを使う予定がある方におすすめです。

▼auで今年5月に提供開始となったプランも振り返っておきましょう。

au新プラン4割値下げでお得に?月額料金はいくらかかるのか

2019.05.20

2年縛り廃止の注意点まとめ

各社2年縛りについての新しい方針がわかったところで注意点をまとめていきましょう。

廃止・解約金減額は新料金プラン

ドコモ、auは完全廃止ではなく2年縛りあり/なしの選択制になり、2年縛りありの場合の解約金を1,000円に減額となりました。

また各社とも2年縛りの廃止・解約金の減額は新料金プランでの話になります。

現在の旧プランのままでは更新月以外に解約すると解約金が発生します。今後解約する予定の方は新料金プランにプラン変更する方がおすすめです。

しかし現在の契約内容によっては新料金プランに変更する際に端末のサポートや割引の終了など、何らかの負担が生じる可能性があります。

まずは、現在の契約の見直し、新料金プランに変更した場合の見積もりを行いましょう。

端末の購入サポートは実質2年縛り

各社ほ方針でも触れましたが、端末の購入サポートを現在利用中、また新料金プランになってからも利用する予定の方は、今後2年以上は解約しないことを前提に利用しましょう。

各社、端末代金を最大で半額安くなるとしてサポートを用意していますが、これらは2年目以降に機種変更をする際に残りの分割代金の支払いを不要とするものです。

2年以上端末を使いそのうえで、機種変更を同キャリアで行った場合に初めてメリットを受けることができるため、途中で解約すると残りの端末代金の支払いも必要になります。

もちろん本来払うべき端末代金の残りを支払うだけのことなので、損をしているわけではありませんが得にはならいないですよね。

▼分割代金が残っていても安く乗り換えたいという方はぜひこちらもご覧ください。

スマホの分割払いが残っていても格安SIMに乗り換えるとお得!

2019.03.01

2年縛りなしだと月額料金がやや高い

ソフトバンクは例外ですが、基本的に2年縛りあり/なしのプランの違いは解約金が発生することと、料金プランの金額に違いがあります。

2年縛りありの月額料金の方がやや安くなります。差額はそこまで大きくはないので気にならないかもしれません。

しかしせっかくなら少しでも安く済む方がお得なので、2年利用するつもりであれば2年契約を、1年以内に解約予定があれば2年縛りなしを選択するのが良いでしょう。

まだまだ2年縛りの廃止は様子見る必要がある

2年縛り廃止とは言え端末の割引にも規制が入ることで、年々高くなっていくスマホの端末代金の支払いを考えると、携帯を持つのにかかる費用は決して安くなったとは言えません。

また、乗り換えのメリットも生じにくくなる可能性があります。

端末の買い替えを検討している方が大幅な端末割引を目的に乗り換えるといった今までの流れが鈍くなるのではないでしょうか。

2年縛りの廃止に伴いのりかえを検討するべきか、今後もしばらくは各社の動きの様子を見る必要がありそうです。

▼モバイル回線は指導が入りましたが、光回線の2年縛りは現状変わりませんがお得に乗り換えたい方はこちらもご覧ください。

違約金払ってもプラスに!ネット回線を上手に乗り換える手順

2019.04.19

かんきち

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ネット回線・ポケットWi-Fi・格安SIMの最新情報も是非チェックしてください。

今1番お得なキャンペーンもランキングにしています。



ABOUTこの記事をかいた人

マシュマロン

こんにちわ。マシュマロンです。 Androidの2台持ち。時折iPhoneに浮気しながらもandroidが好きで戻ってきてしまうアラサー。 過去には大手携帯3キャリアでショップスタッフや、家電量販店で契約スタッフとして働いていました。辞めた後も毎年機種変更するくらい、常に新しいスマホに興味津々。スマホの中は愛猫2匹と美味しいごはんの写真でいっぱいです。